アーヴィン英雄伝を読む

 脇役にいつも注目するのですが、珍しく主人公に好感が持てる作品でした。
 一言で言うと「私的オモシロさが濃縮されている」といった感じです。主人公はへたれだけど冷静な目で見据えることができる異端児といった感じでしょうか。できることはフォーマルな舞台での立ち居振る舞いと初歩の召喚術のみですが、仲間をひきつける力と幸運は一人の騎士見習いを英雄へと持ち上げられます。
 自分の冒険を脚色して詩にしているので、嘘は無いけど事実では無い見事な英雄譚が描かれています。ここまで見事なものを自分でも一回くらい作ってみたいなぁと思ったりもしました。
 他にも聖都サザンの原型を見てニヤリとしてみたり、やっぱりモンコレで背景を知っているからわかる部分もあります。印象に残る一作です。
 さて、次は2巻を読まないと・・・